【農と食の体験】とるたべる『おいしいを、掘り起こそう』

「おいしいを、掘り起こそう」をテーマに、愛知県の知多半島、先端にある南知多町にて農業をやっています。みなさまがさらに農に触れる機会を増やしたり、お野菜が「おいしい!」と思える瞬間を増やしていくことが私たちの使命です。

「農業は最強の自己啓発。」

 

みなさん、こんにちは。

とるたべるのスギヤマです。

 

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出展:NOSAI

 

 

台風ですね。

 

もはや毎週のようにやってきます。

台風。

 

やっぱり、農業はこいつとの戦いは避けられません。

 

「戦い」

 

ということばは好きませんが、

こればっかりは「たたかい」と思ってしまいます。

 

規模がすごい。

 

ぼくらも新規就農、数ヶ月目ですが、

もはや何度もやられております。

 

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出展:沖縄で無農薬農業をする新規就農農家のブログ@西原町

 

地域のかたの畑を見ても、

 

植えた苗や野菜が流されたり、

風で倒される、折れてしまう。

 

土砂の流出、

 

支柱が曲がる、折れる

 

ビニールハウスのビニールが飛ばされる、

パイプが曲がる、折れる。

 

などなど。

 

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出展:明るく元気なまちづくり下道英明

 

しかしそこは腐っても現代っ子の自分。

 

「自然災害」なんて、

自分の人生からするとそんなに被害を受けていません。

 

せいぜい台風が来ると

「学校休みになるやったー!」

なタイプ。

 

なので、

「台風で農家さんは大変らしい」

と聞いても、

 

 

「いや、このご時世、

 対策なんてどうにでもできるでしょ。

 被害のある人は対策不足。」

 

 

とか思っちゃうわけですよ。

現代病です。反省します。

 

 

実際のところ、

 

さけられるひと、

くらってしまうひと、

最低限にとどめることができるひと。

 

いろんなパターンがあるのは事実です。

 

 

でもやっぱりこれだけは確かなのですが、

 

「自然の中に、不自然なものをつくらせてもらってる」

 

それだけは確かなんです。

 

 

その前提に立つと、

どうしてもあらがえないレベルの自然災害はやっぱりきます。

 

台風による大雨で冠水したキャベツ畑=田原市西山地区で

出展:東愛知新聞

 

最強の対策は

「あきらめる」

ってことだったりもします。苦笑

 

 

実際にそれで最低限の被害におさめる

農家さんたちもたくさんいらっしゃいます。

 

 

その勇気や覚悟がなかなか持てない…。

ここも自分の感情との戦いだったりします。

 

 

「もったいない」

「自分は大丈夫なんじゃないか」

「前回みたいにそんなに被害はないんじゃないか」

 

 

などなど。

対策をしない言い訳もたくさんあったりして。

 

 

対策している時間、

片付けをしている時間、

 

ってやっぱり農家のしごと

 

「生産」

 

ということを考えると、

ムダな時間にも感じてしまって。

 

 

けっきょく毎回おもうのです。

 

「やっときゃよかった」

 

って。

 

台風、自然との戦いは、

基本的に自分の弱さとの戦いだったりします。

 

「妥協」

というやつですね。

 

折れることも大切だし、

ひたすら戦うことも大切だし、

あきらめることも大切だし。

 

 

なかなか毎回、

覚悟が決まらない日々が続きます。苦笑

 

 

そうしてまた、

台風が来るのをわかっていながら、

植えないことには始まらないので

耕し直し、植え直し、支柱を立て直します。

 

 

農業は最強の自己啓発です。

 

とるたべるスギヤマでした。

 

 

p.s.

ショックで自分の圃場を写真撮影できていませんでしたので、

多くの写真をお借りしました。ありがとうございます。

改めてこういう画像を見て心が痛みます。

記事に反感を持った方は申し訳ありません。精進します。